この感情を言語化したい

famでJAMでCARATな行動するオタク。

ヘンガレを製本してみる

f:id:DoorDie:20200728201607j:plain

 

先日呟いたヘンガレフォトブックの製本方法をまとめてみました。

かなり自己流&適当なところが多々あるので、参考程度に見ていただければうれしいです。また穴あけたり切ったり貼ったりするので、そのあたりは自己責任でお願いします。

 

ちなみに、このブログと合わせて動画を見ていただけるとよりわかりやすいかと!

youtu.be

 

 

SEVENTEENにハマって初めてのカムバで、まさかアルバムをDIYすることになるとは思わなかった……!

 

 

 

 

 

 

 はじめに

〜材料〜

  • 製本したいフォトブック(記事内ではHANA verのBOOK1〜4、インタビューを抜いた計16冊を使用)
  • 糸(6本どりの刺繍糸を解いて使用)*色にこだわりがなければ麻糸が○
  • 糊ボンド(でんぷん糊+ボンド)*木工用ボンドのみでも○
  • 台紙 1〜2mm厚
  • 表紙を包む紙(竹尾のタント100kgを使用)*斤量100kg前後がおすすめ
  • 寒冷紗

 

〜必要な道具〜

 

〜あると便利〜

参考までに私が使用したものをわかる範囲でリンクしています。紙類はITOYAの竹尾見本帖、それ以外の材料や道具は東急ハンズと手芸用品店で購入しました。

 

 

 


STEP1:本文を準備する

糸で綴じるための下準備です。

 

1. 糸を通す穴をあける。

f:id:DoorDie:20200720020324j:plain

冊子の上に被せてるのは、時間短縮のために穴を開ける位置を記した厚紙です。

これがあれば毎回定規当てて測って…ってしなくていいので楽。厚紙じゃなくて定規にマステ貼ってしるしをつけるとかでも◎

ホチキスをしたままの方が、ページがずれなくてやりやすいです。
目打ちでぷちぷち目印をつけたら、持ち上げてしっかり穴を作ります。

f:id:DoorDie:20200728003330g:plain

ここで穴が小さいとあとで苦労するので、向こう側がなんとなく目視できるくらい思い切ってあけた方がいいです。(試作でビビってかる〜くあけたら全部やり直すハメになった)

 

2.ホチキスの芯をはずす。

f:id:DoorDie:20200727200120g:plain

紙に傷をつけないように針を持ち上げてから外します。

ホチキスの背にある芯外しを使うと紙が破れるのでおすすめしません。面倒だけど一個一個持ち上げた方が、綺麗にはずせます。

※製本に慣れてない人・ホチキスがあったままでも気にならない人は外さない方がこのあと綴じやすいです!

 

 

 

 

STEP2:糸で綴じる

いよいよ糸で綴じていきます。最後の冊子から順番に、上に重ねていく感じです。

 

1. 針に糸を通す。

糸の長さは「背の高さ×冊子の数+30cm程度」が目安です。

今回は6本どりの刺繍糸を解いて3本どりにするので、全長の半分で切って途中でつなげることにしました。(180×16+300=3180mmの約半分で1600mm)

糸を切ったら針に通す前にロウでコーティングします。下処理が面倒な場合は「製本用綴じ糸」やレザークラフトで使用される「蝋引き糸」が売っているのでそれを買っても◎ 

f:id:DoorDie:20200727194927g:plain

糸を通したら端っこは抜けないように結んじゃいます。

f:id:DoorDie:20200727190348g:plain

  

2. 一番最後の冊子の穴⑦から内側へ入り、反対端の①の穴から外に出します。このとき糸の端は10cmほど残し、マステで冊子に止めるなどして抜けないようにしておきます。

f:id:DoorDie:20200727185702j:plain

3. 最後から二番目の冊子を上に重ね、すぐ上の(14)から中へ。隣の(13)から外に出し、したの冊子の②から中に入ります。

 

4. 冊子を開き、はじめに通した糸に一回からませて、入ってきた②の穴から外にでます。

f:id:DoorDie:20200727190709g:plain

5. これで①②(13)(14)の穴が糸で綴じられました。また上の(13)にもどり隣の(12)から外にだし、下の③から中に入り糸をからませ同じ穴から出します。こうして同じように端まで繰り返します。

 

6. ⑦まできたらさらに冊子を重ねて同じように綴じていきます。(15)から中にいれて(16)から外に出すところまでは先ほどと変わりませんが、以降はすぐ下の綴じ糸をすくうように絡めて、また同じ穴(16)に戻ります。

f:id:DoorDie:20200727192611j:plain

※この工程をする際に通常のまっすぐな針だと難しいので曲がった針を使用します※

 

 7. 端までいったらまた冊子を重ねて……全ての冊子をかがることができたら最後は解けないように2回固結びをします。余分な糸を切ったら本文の糸綴じは完成です。

f:id:DoorDie:20200727221042j:plain

(最初はホチキスの穴を生かして一切穴を開けずにやる計画でしたが、冊子によってホチキスの位置がばらばらだったので諦めました)

 

 

 

 

STEP2.5:糸を途中で繋ぐ方法

冊数が少ない場合は途中で糸を繋がなくてもいいように全長で綴じることをお勧めします。ただ今回のようにあまりに多い場合は、糸が長すぎて扱いづらいので途中で繋いだ方がやりやすいです。

 糸を繋ぐタイミングは糸が冊子の外に出ているときです。下の冊子の綴じ糸をすくって上の穴に戻る前に新しい糸と繋ぎます。

 

1. 元の糸を10cmほど残して切ります。新しい糸は針につないで準備しておきます。

2. 元の糸と新しい糸の端を2回固結びし、いい感じに引っ張ってたゆみをなくします。(どことどこを引っ張ればギュッとなるかは分からなかったのでいろいろ引っ張ってみてください…)

3. 新しい糸がついた針で上の穴に戻り、先ほどまでと同じように綴じ進めます。

 

静止画でもGIFでも説明が難しかったので絶賛動画制作中です。すみません!

動画できました!9:40〜あたりからが糸を繋いでいるところです。上の説明と合わせて 

見ていただければと思います。

 

 

 

 

 

STEP3:表紙をつくる

アルバムの表紙や2色を生かしたかったので、表紙と背表紙がバラバラな「ドイツ装」という装丁方法をアレンジして作りました。上製本やスイス装、背を見せたければコデックス装などもおすすめです。

 

1. 台紙を必要なサイズに切り出します。今回はH186×W171mmにしました。

 

2. 表紙の紙(緑)は、台紙より天地左右を15mmずつ拡大したサイズにカットします。折り返し部分の四隅は、台紙の角から少し余裕をもたせ斜め45度で切り落とします。

f:id:DoorDie:20200727210022j:plain

 

3. 一度紙を台紙に折込み、クセをつけておきます。

 

4. 糊ボンドを薄く紙に伸ばし、中央に台紙を貼り付けます。できればスプレー糊の方がシワや失敗が少なく、乾くのも早いのでおすすめです。

 

5. 少し置いて糊が落ち着いたら裏返してアルバムの表紙を貼り付けます。ネジ用の穴が気になったので内側を20mmずつ切り落としました。

f:id:DoorDie:20200727211251j:plain

これで表紙と裏表紙は完成です。

f:id:DoorDie:20200727211312j:plain

 

 

 

 

STEP4:背表紙をつくる

1. 台紙を必要なサイズに切り出します。高さは表紙と同じく186mm、横幅は本文の厚みに合わせて計算してください。今回は25mmでした。

 

2. 背表紙の紙(オレンジ)は上下15mmずつ、左右25mmずつ拡大したサイズでカットします。今回も同様に、一度折り込んでクセをつけておきます。

(写真をとりそこねていたので図解で再現しました、、)

f:id:DoorDie:20200727213219j:plain

 

3. 台紙がのる部分にだけ糊ボンドを塗り、紙と台紙を貼り付けます。

 

4. 上下の部分にだけ糊ボンドを塗り、台紙に被さる部分だけ折り返して貼り付けます。台紙の両端部分はタックを作り(白丸部分参照)、点線のように少し斜めにずらして貼り付けます。

f:id:DoorDie:20200727214759j:plain

これで背表紙の準備は完了です。

 

 

 

 

STEP5:本文の背固め

糸で綴じましたが、バラバラにならないように糊や寒冷紗で固めます。

 

1. 見返しを表紙と裏表紙用に2枚切り出します。サイズは本文の横二倍でW330×H180mm。切れたら半分に折っておきます。

f:id:DoorDie:20200727225954j:plain

 

2.本文のノド側2cm程度に糊を塗り、見返しを貼り付けます。反対側も同様に貼り付けます。

f:id:DoorDie:20200727232202j:plain

 

3. 背の部分にボンド(糊ボンドではなく)を均一に塗り、寒冷紗をのせます。寒冷紗のサイズは、縦は本文より上下-5mm、横は背表紙+30mmずつでH170×W85にしました。

f:id:DoorDie:20200727232226j:plain

これで背の準備は完了です。

 

 

 

 

STEP6:全てを合体させる

本文、表紙、背を全て合体させて本の形にします。

 

1. 台紙の部分をよけて、背の紙部分(オレンジ)に糊ボンドを塗ります。

f:id:DoorDie:20200727233903j:plain

 

2. 1の上に本文を載せ、中央にくるよう位置を調節したら背と見返しを貼り付けます。

f:id:DoorDie:20200727233958j:plain

これで背が本文につきました。

f:id:DoorDie:20200727234025j:plain


3. 表紙を貼り付けていきます。見返しのしたにいらない紙を引き、本文が汚れないようにカバーします。見返し全体に糊ボンドを均一に伸ばします。(背の上には塗らなくてOK)

f:id:DoorDie:20200727234202j:plain

 

4. 表紙のノド側20mmほどに糊ボンドを塗ったら、位置を合わせて見返しに貼り付けます。

f:id:DoorDie:20200727234422j:plain

 

5. 裏表紙も同じように貼り付けたら完成です!

 

6. 糊を乾かして接着をよくするために、平らな机の上などに置き重しをのせて一晩休ませます。このとき表紙と見返しの間にいらない紙(何も書いていないコピー用紙がおすすめ)を挟んでおくと、糊の水分で紙がしわしわになるのを防げます。

  

\ 本になった! /

f:id:DoorDie:20200728000246g:plain

 

 

  

 

BOOK1〜3のSET・NETに比べてHANAの厚みがすごい、、あとDULを製本すれば4種揃うのでまたのんびりやろうと思います。背表紙に文字入れたいし、収納用の箱も途中だし、ガワだけつくって満足しかけてるけど中身のデコもやりたいし……

 

☆自主制作CARATの戦い(?)はまだまだこれからだ────────!

 

 

 

 

さいごに 

ここまでみてくださってありがとうございました!

学生時代少しだけ勉強した知識を呼び覚ましながらほぼ自己流自己満での制作でしたが、興味を持ってくださった方がいたので備忘録をかねてまとめてみました。

わかりにくいところや質問などあれば、わかる範囲でお答えしますのでお気軽にコメントやお題箱へメッセージください。

 

今回のHANAの制作過程を動画でも取ったので、言葉でわかりづらい部分を補完できるようそっちも後日アップします〜

2020.08.02アップしました! 

 

 

【参考】

糸だけ製本

本格製本キット 角背上製ノート(糸かがり)の作り方

美篶堂とはじめる 本の修理と仕立て直し | 美篶堂, 本づくり協会 | 手芸 | Kindleストア | Amazon